2008年08月21日

α型とβ型の違い

これまでに、カニやエビ由来のα型キチン・キトサンと、イカ由来のβ型キチン・キトサンには、いくつかの違いがあることが報告されています。

1)カニ・エビ由来のα型キチン分子は斜方晶系で、イカ由来のβ型キチン分子は単斜晶系です。
これは、分子構造の違いで、α型キチンはN−グルコサミン残基がそれぞれ180°倒錯した体型で結合しているのに対し、β型キチンは同一方向に一直線になっています。

2)カニ・エビ由来のα型キチンは、N−グルコサミン2残基に分子内水素結合をもつため、安定化されて水に浸しても膨潤しません。
一方、イカ由来のβ型キチンにはこの水素結合がなく、分子としては不安定で、水に浸すと水素結合のないシートの間に水分子が入り膨潤を起こしやすくなっています。

3)1と2の理由から、カニ・エビ由来のα型キチンは、通常の溶媒で溶解できないのに対し、イカ由来のβ型キチンは蟻酸で溶解できます。
これは、キチンのまま利用する場合、好都合で有意義でもあります。

4)β型キチンは塩酸などの強酸で熱処理するとα型キチンに変わりますが、その逆は起こりません。

5)α型キチンはいかなる酸にも溶解しませんが、β型キチンは蟻酸に溶解して、中和再沈殿させるとα型キチンに変わり、その後は蟻酸に溶解しません。α型キチンからβ型キチンへの逆移行は起きません。

以上のことから、キチンの最も安定な分子構造はカニ・エビ由来のα型キチンであると言えますが、反面では他の物質との反応性が低いと言えます。一方、イカ由来のβ型キチンは、反応性に富み、活性度が高いと言えるでしょう。

なお、キチンから誘導されるキトサンも、α型とβ型では同じような違いがあります。

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